ハウスメーカーが30%、工務店・ビルダーが70%
家づくりをしたいけど、どこの会社で建てたら良いかわからない。
家づくりを考えるご家族の、最初の悩みかもしれません。
パッと思いつくのが、ハウスメーカーなのか工務店なのかだと思います。
一般的に建てられる割合は、ハウスメーカーが30%、工務店・ビルダーが70%です。
(※ビルダー:ハウスメーカー以外で、年間20棟以上建てている会社)
よく社名を耳にするけど、ハウスメーカーの方が少ないのは意外かもしれませんね。
ではハウスメーカー、工務店、ビルダーで、どのような特徴の違いがあるのでしょうか。
会社規模から必要供給数をイメージする
会社の特徴は、会社の規模からイメージできます。
大原則として、会社は社員数が多ければ多いほど、沢山稼がなければいけません。
住宅会社は、住宅を建てることで収益を上げています。
つまり、大きな会社ほど沢山の住宅を建てなければいけません。
そのため沢山の方に共感してもらいやすい、バランス重視の家づくりをする傾向が強い。
逆に、社員数が少ない小さな会社であれば、建てる棟数も少なくて良い。
だから、何かに特化した好きな人は好きだけど、好みではない人もいるといった特徴の強い家づくりをする傾向があります。
もちろん、住宅は新築だけではありません。
リフォーム、リノベーションで収益を上げていたり、住宅以外の仕事で収益を上げている場合もあります。
あくまで、大きく分けた場合のイメージとして考えてください。
バランス重視の家づくりが得意なハウスメーカー・ビルダー
ハウスメーカーは全国展開、ビルダーは近県展開の会社です。
企業規模としては、ハウスメーカーで数千人、ビルダーで数百人と大きい。
そのためバランス重視の家づくりを得意としています。
耐震性能、断熱性能、機能性、デザイン、コストに対するバランスが良く、どれも捨てがたいといった方に向いているでしょう。
ここでハウスメーカーとビルダーのコストを比較すると、ハウスメーカーの方が高い傾向があります。
理由は、全体的な仕様、性能のレベルが高い傾向があるからです。
また、独自の研究開発機関で生み出した機器や、仕上げ材を用いることによるコストアップも考えられます。
全国を相手にトレンドを押さえているので、地域によっては求めている以上の仕様や性能になり、少し割高な印象になるのかもしれません。
ビルダーは、隣県を商圏にしています。
石川県と富山県であれば、北陸にあったバランスの良い仕様、性能を採用。
また、機器や仕上げ材の研究開発は行っておらず、一般流通の材料を用いています。
特定の地域性が考慮されているので、その地域の平均的な仕様、性能、価格での提案が多い。
つまり、価格の違いは
・仕様や性能の違い
・対象としている地域の状況
・独自の研究開発機関の有無
によって異なるとイメージしておきましょう。
家の特徴を明確に出すのが得意な工務店
工務店は、数名から数十名と企業規模が小さく、年間できる棟数が限られています。
逆に、年間棟数が少なくても経営状況としては問題ないので、一般大衆受けを狙わなくても良い。
「好きな人はとことん好き!」といった何かに特化した家づくりができる環境です。
だから工務店は、明確な特徴を持った家づくりが得意な傾向があります。
例えば、
・木の温もりのある自然素材しか使わない住まい
・壁掛けエアコン1台で家中の冷暖房がまかなえる超高性能住宅
・写真を見ただけで〇〇工務店だとわかるオリジナリティあるデザイン
のように明確な特徴を打ち出すのが得意。
つまり、工務店の代表が「これぞ最高の住まい!」と思う住まいを提案しています。
人によっては大好きだったり、受け入れられなかったり両極端。
コストも会社の考え方によって様々ですが、多くの会社はその地域の平均価格ぐらいで仕様をまとめています。
家族の価値観にあった会社に相談
バランス重視のハウスメーカー、ビルダー。
何かに特化するのが得意な工務店。
それぞれ良し悪しがあります。
また、大きく分けた時の傾向であり、各会社でより細かな違いはある。
大切なことは、家族がどんな価値観を持っているかで、相談すべき会社が違うということです。
住宅会社の人に相談すると、「できません」はなかなか言いません。
その言葉の裏にあるのは、プロとしての誇りを持って
「得意で、できること」
「得意ではないけど、がんばればできること」
のどちらかです。
最終的な住まいのクオリティを考えた際、「得意で、できること」と思っている方にお願いする方がいいでしすよね?
そこを見極めるために、家族がやりたいことと会社の特徴をしっかり把握することが大切です。