日本では小さな家が増えている?理由やメリットを紹介
最近日本では、小さな家を建てる人が増えています。
昔は「大きな家を建てることが夢」とされていたにもかかわらず、なぜ小さな家を好む人が増えたのでしょうか。
本記事では、小さな家が増えた理由や、家を小さくするメリットをまとめました。
まずは、小さな家が増えている理由や現状を見ていきましょう。
日本の家が小さくなっている
総務省は「平成30年住宅・土地統計調査」にて、2013年までは一戸建ての延床面積が大きくなっていたが、それ以降は小さくなっていると発表しました。
引用元:平成30年住宅・土地統計調査 |総務省
(https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/pdf/kihon_gaiyou.pdf)
世帯人数の減少や住宅ローン抑制のためなど様々な理由が挙げられますが、その中でも「価格上昇」の影響が大きいでしょう。
国土交通省によると住宅の建築工事費は、2013年(平成25年)頃から上昇傾向にあります。
引用元:建築工事費、消費者物価の推移|国土交通省
これは、一戸建ての延床面積が小さくなり始めた時期と重なるため、建築工事費の上昇も小さな家が増えた理由の1つと言えます。
また住宅自体の価格も、2013年頃から年々上昇を続けており、住宅関連の価格上昇は小さな家を購入するきっかけの大部分を占めているようです。
ここまでは、日本の家が小さくなっている理由や現状をお伝えしました。
続いては、なぜ広い家は値段が高くなるのか、その理由を確認していきましょう。
広い家の値段が高くなる理由
広い家の値段が高くなる理由としては、下記の内容が挙げられます。
・面積が広いと、材料をたくさん使うため総額が上がる
・広い部屋に冷暖房をかけると、大量のエネルギーを消費するため光熱費が高くなる
・面積が広いと、将来メンテナンスをしなければならない範囲も広がり、かかる費用も高くなる
家が広くなればなる程、その分たくさんの材料が必要になります。
建物の規模も大きくなるため、建築工事費も上がるでしょう。
このような理由から、総額が高くなってしまうのです。
さらに、快適な状態を保つためには定期的な家のメンテナンスも必要です。
広い家は、メンテナンスの費用も通常の家以上にかかります。
そして、費用がかかるのは建設時やメンテナンスだけではありません。
私たちは、気温に応じて室内の温度調節を行います。
その際広い家は、小さい家以上に冷暖房をきかせる必要があり光熱費が高くなるのです。
このような理由から広い家は建設時の値段が高くなり、建てた後も光熱費やメンテナンス費などが小さな家よりかかります。
それでは、大きな家の値段が高くなる理由を理解したところで、続いては小さな家のメリットを見ていきましょう。
小さな家のメリット
小さな家のメリットは下記の5つです。
・面積が狭くても開放感のある空間が作れる
・コストを抑えられる
・冷暖房をかける空間が小さいので光熱費が安くなる
・掃除する面積が小さくて楽
・メンテナンス費用が抑えられる
つい、狭い=圧迫感があると考えてしまいますが、面積が狭いからと言って開放的な空間を作れないわけではありません。
窓や吹抜けなどにより、視線が抜けると開放感も生まれます。
そのため、ミニマルで開放感のある家が作れるのです。
「そこまで広さはいらないけれど、開放感は欲しい」という人は窓や吹き抜けを上手に使いましょう。
また小さな家は延床面積や規模も小さいため、建築にかかるコストやメンテナンス費用を抑えられます。
冷暖房を使用する際も、消費するエネルギー量が少なく光熱費の節約にもつながるでしょう。
コンパクトな分、掃除も短時間で済むというメリットもあります。
理由がない無駄を省こう
小さな家を建てる際のポイントは、“無駄を省くこと”です。
まずは自分のライフスタイルや家での過ごし方を振り返ってみましょう。
普段どのように過ごしていて、物の量はどれくらいか。
買い物は都度購入するタイプなのか、何人で暮らしているのかなどを考えてみてください。
自分にとって家を建てる際に必要のないものが見えてくるはずです。
例えば、来客用の和室。
人と外で会うことが多いのであれば、使用頻度も少ないため不要ではないでしょうか。
使用頻度が少なく、理由や目的がない空間は無駄と考えましょう。
このように、1つずつ必要か不要かを選択し、本当に必要な部屋だけを残すと快適な小さな家を建てられます。