一級建築士 つるみーの     家づくりコラム

2020.10.18

新築住宅について

新築住宅を建てる時のコストを安くする唯一の方法

新築住宅を建てる費用にどんなものがあるか

新築住宅を建てたい方が、必ず気になる費用のこと。

多くの人が、住宅取得費用を少しでも安く、少しでもお得に抑えたいと希望しています。

インターネット検索すると、相見積もりを取って見積比較する方法や値引き交渉する方法が出てきますが、それよりももっと確実な方法がある。

確実に安く家づくりする方法を理解するためには、家づくりにかかる費用にどんなものがあるか知っておかなければいけません。

主に6つの費用があります。

 

1.土地の取得費用(土地の販売価格と仲介手数料)

2.住宅の本体工事費(通称「坪単価」)

3.住宅の付帯工事費(坪単価以外に必要な費用)

4.工事費の消費税(建設業は税抜で価格の話をするので別途かかる)

5.諸費用(住宅ローンの保証料をはじめとした手数料関係)

6.家具家電購入費

(※詳しくは、こちらの記事で確認!)

 

 

固定費用と変動費用がある

1~6の費用は、固定費用と変動費用に分けられます。

固定費用とは、どんな価格帯の会社でも同じ条件であれば同等の費用がかかるものです。

3.付帯工事費、4.消費税、5.諸費用、6.家具家電購入費が固定費用となります。

つまり、大手ハウスメーカーで建てても、工務店で建てても、かかる費用は大きく変わりません。

固定費の内容を見ると必要不可欠なものばかりなので、ここで大きなコスト削減は期待できないでしょう。

 

変動費用とは、面積や条件を変更させることで価格が変わるものです。

1.土地取得費用、2.本体工事費が変動費用となります。

土地取得費用は、土地の面積や立地条件によって価格が変わる。

土地の坪単価は、その場所の利便性に関係するため、都市部へ行けば行くほど高くなります。

本体工事費は、通称「坪単価」と呼ばれる。

その会社での1坪あたりの平均的な工事費で、坪単価かける面積で費用が出ます。

坪単価の中身は、各会社の考え方によって異なり、性能や仕様の良し悪しによって価格が決まる。

裏を返せば、考え方が全く違う会社を坪単価だけで比較しても全く比較になりません

なぜなら性能や仕様が全く異なるからです。

だから、考え方に共感できる会社で家づくりをするのがとても大切です。

 

小さな住宅にすればコストが安くなる

固定費用はどこで建てても変わらない、変動費用は面積によって変化することがわかれば、安く家づくりをするための答えは明快。

小さな敷地にするか、小さな住宅にするかが、新築住宅を建てる時のコストを安くする唯一の方法です。

土地取得費用も本体工事費も、その単価は場所や会社の考え方への共感で決まります。

その中でも安く済ますには、小さく作るのが最も効果的

 

よく無垢材を建材フローリングに変更するとか、住宅設備機器のグレードを下げるといった減額方法を耳にします。

しかし、住宅取得者が思っているよりも減額幅は大きくありません。

床の仕上げは必要不可欠だし、トイレやキッチンを無くしては生活できない。

そうなると物の単価を下げるよりも、面積を小さくする方が有効だとわかるはず。

 

小さな住まいにするには、3つのポイントがあります。

1.吹抜けや窓の配置を工夫して、面積以上の広がりある空間作りをする

2.「とりあえず収納はたくさん欲しい」をやめて、物の置き場所をイメージしてつくる

3.場所の使い方を明確にイメージする

この3つのポイントを意識して、間取り作りに取り組んでみましょう。

そうすると、面積はコンパクトだけど空間体験的には広々していて、無駄のないコストを抑えた住まいになるはずです。

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