一級建築士 つるみーの     家づくりコラム

2020.10.24

新築住宅について

新築住宅の坪単価の秘密とコスト削減のポイント

住宅の坪単価って何

家づくりに取り組むと、よく耳にするのが「坪単価」

名前の通り1坪(3.305㎡)あたりの価格を表しています。

例えば、坪単価60万円で35坪の面積であれば、2100万円といった感じで価格が把握できる。

簡単に把握できるだけあって、坪単価で会社比較をしようと言った話をよく耳にします。

しかし、それは大きな間違いを生む可能性が高い。

まず、坪単価は性能、仕様、家の形によって変わります

そのため建てる前に言葉にする坪単価は、特定の会社での標準仕様で建てた時の平均価格を意味しています。

高い断熱性能やグレードの高い仕様、複雑な形の間取り(表面積が大きい)の場合は坪単価が高くなる。

つまり、坪単価で会社比較をする際は、中身を把握した上でないと意味がありません

実際の住まいの坪単価は建てた後の結果であるため、概算の概算ぐらい曖昧なものだと考えておくのがいいでしょう。

 

 

坪単価以外にも住宅にはお金がかかる

坪単価だけで新築住宅が建つと、多くの人が勘違いしている。

しかし、坪単価は住宅の本体工事の部分で、それ以外に付帯工事というものがあります。

 

<本体工事>

家そのものを建てる費用。全体の80%程度を占める。

<付帯工事>

外構やエアコン、上下水道など、本体工事に付随する必要不可欠な工事の費用。全体の20%程度を占める。

 

本体工事は坪単価を意味するため、会社が考える性能や仕様によって変化します。

一方で、付帯工事は特別な要望がない限り各社で大きな差は出にくい

どこの会社で建てようが、同じぐらいの費用感が必要と考えてもいいでしょう。

また、建設業は税抜で金額の話をするのが慣例。

別途消費財が必要なことは忘れないようにしましょう。

 

 

坪単価の中に固定費用と変動費用がある

坪単価に面積をかけると、本体工事費が出ます。

しかし、面積が小さくなればなるほど、坪単価を上げないと辻褄が合わなくなる。

なぜなら、坪単価の中に固定費用と変動費用があるからです。

 

固定費用とは、どんな家でも必ず必要なもの。

例えば、キッチンやお風呂は40坪の家でも、25坪の家でも必ず必要です。

固定費用に当たるものは面積の影響を受けないため、小さい面積になればなるほど計算誤差が大きくなる。

 

変動費用とは、面積の影響を受けるもの

内外装の仕上げ材や屋根、木材使用料などは、面積が小さくなれば使用量が少なくなります。

ここがコストダウンのポイントです。

 

家の大きさに影響を受けずに、必ず必要となる固定費用。

面積の影響を受ける変動費用。

面積が小さくなればなるほど、変動費用の占める割合が小さくなるため、コスト削減率も低くなります。

だから、面積が小さな家の坪単価は割高になっている。

 

 

平屋が高いのは基礎と屋根が大きいから

坪単価の固定費用と変動費用がイメージできたら、どんな住宅が高くなりやすいか想像できるようになります。

よく2階建てと平屋だと、平屋の方が割高と言われる。

それは変動費用の中でも、特にコンクリート基礎と屋根の面積当たりの単価が高いからです。

同じ面積の総2階と平屋では、単純に基礎と屋根の面積が倍になります。

しかも、それらの単価が工事の中でも高い部類なので、家全体のコストが高くなる。

もちろん、2階建てでも1階の面積が大きければ平屋に近くなるため、コストは高くなる傾向です。

 

小さな住宅にするのがコスト削減のポイント

坪単価の仕組みが理解できると、新築住宅の建築費用を安くするポイントが明確にわかったはず。

家の面積を小さくすること。

そして、1階と2階の面積をなるべく同じぐらいに近づけること。

こうすることで坪単価は高くなりますが、絶対的な価格は安くなります。

もし家づくりで想像よりもコストオーバーになった時は、仕上げや住宅設備機器の仕様を見直すよりも、住まいの面積を見直すことが最も効果的だと覚えておきましょう。

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