一級建築士 つるみーの     家づくりコラム

2021.01.05

新築住宅について

家を建てる時の予算は住宅会社選びの前にすべき

家を建てる時に、多くの人の関心事に予算があります。

この予算は、いつ決めるものだと思いますか?

 

・住宅会社を探す前?

・探している途中?

・決めて見積提示された時?

 

答えは、住宅会社を探す前です。

その理由と予算の決め方について解説していきます。

 

 

予算が分からないと高い金額の提案になる

この記事を書いている私の前職は住宅会社で設計。

プランを描いて、金額も含めて提案して欲しいというお客様に、何度となく対応してきました。

約半数ぐらいのお客様が、予算を決めずにとりあえず提案してという感じです。

一方で、「書斎がほしい!LDKは24帖以上欲しい!」などなど、プランに対する要望はしっかりいただいていました。

設計者としては、予算がわからず要望の優先順位もわからない状態では、要望に100%あったものを提案せざるを得ません。

そこで起きるるのが、思った以上に高い見積が出てきてしまうことです。

家づくりの相場感がわからないので仕方がないかもしれませんが、ここで出鼻を挫かれてしまうと家づくりが苦行になってしまいます。

 

 

予算が分かれば予算に合わせた提案をしてくれる

もしプランに対する要望と合わせて、予算の目安がわかっていたらどうでしょうか。

住宅会社としては、とても提案しやすいのが本音です。

プランの要望に対して予算的に不足だと感じた場合は、優先順位の打合せをします。

 

「書斎は誰が何のために使いますか?」

「24帖のLDKでどう過ごしますか?」

 

そうやって要望に対して理由を聞き、そこに専門家としてコストを絡めて優先順位の整理ができます。

そうすることで予算の中で最大限できること、やりたいことで足りない予算がいくらかといった生産性のある打合せになる。

お客さんとしても予算オーバーで出鼻を挫かれがっかりしたところからスタートするより、前向きな気持ちで家づくりに取り組めていいと思います。

 

 

予算の決め方は2パターン

では、どうやって予算を決めるのか。

方法は2つあります。

 

1.住宅ローンの返済比率から予算を逆算する

2.ファイナンシャルプランナー(FP)にライフプランをしてもらう

 

住宅ローンの返済比率から逆算する方法は、よく「年収の〇倍まで借りられる」といった方法と同じです。

銀行は収入に対する返済額の占める割合(返済比率)で、借入可能金額を決めています。

それを利用することで、概算的に予算を決めることができる。

早見表を作ってみたので、参考までにご覧ください。

この金額はあくまで概算のため、精度が低いものと考えて下さい。

なぜなら収入に対する家づくりの予算しか考えられていないため、その他の支出は考慮されていないからです。

もし平均的な一般家庭より旅行が好きだったり、通勤距離の関係で車の買い替え頻度が高ければ、返済比率で予算を決めても将来的に赤字に転ぶ可能性があります。

 

そこでより精度の高い算出方法として考えれれるのが、FPによるライフプラン作成になります。

ライフプランとは生涯考えられる全ての収入と支出から、家計が赤字になるかどうかシミュレーションする方法です。

返済比率による概算では考えなかった生活費、教育資金、自動車関係資金、老後資金などを総合的に判断するため精度が高いのが特徴。

住宅は人生を豊かに生きる選択肢の一つで、趣味や旅行などでも人生を豊かにすることはできます。

ライフプランは住宅以外のお金の使い方も考えながらできるので、予算シミュレーションとして最善の方法。

そのためイエタッタカウンターでは、個別相談の過程でライフプランを取り入れています。

精度の高い予算シミュレーションと、建築士による要望に合った最善の住宅会社の提案で、満足度の高い家づくりが可能です。

ライフプランも含めてご相談したいって方におすすめなので、気になる方は個別相談のお問合せ下さい。

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